従業員承継のメリット
従業員承継は親族内承継に続いて多い、事業承継の類型になります。
それでは、従業員に承継する場合のメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか?
(1)会社の事業内容について十分把握している
従業員承継のメリットとしては、会社の事業内容について十分把握しているということがあげられます。後継者として選ばれる従業員は、おそらく長年の間、現経営者の方と一緒に働いてきた方である場合が多いでしょう。そのため、会社の現状や取引先についてよく把握できているといったことがメリットの一つでしょう。
(2)役員・従業員・取引先から理解を得やすい
これは親族内承継と同じことになりますが、従業員承継においては、役員・従業員・取引先から理解を得やすいといったこともメリットの一つです。今まで会社に働き貢献してきたからこそ、役員・従業員・取引先の方からも知られているケースもあり、後継者となった場合に、周りの方と協力できることも大きな魅力です。
(3)親族に適任者がいない場合でも、従業員・役員の中から資質のある者を選ぶことが出来るので、後継者の選択肢の幅が広がる
従業員承継の大きなメリットの一つとしては、親族内に後継者の適任者がいなくても、従業員の中から適任者を選ぶことができる点です。
後継者を親族に任せたかったが、親族に後継者になる意思や資質がなかったり、少子化から子供がいなかったりするケースがあります。そういった場合でも、社内から後継者として資質のある者を選ぶことで、事業承継を行うことができます。
(4)役員・従業員の士気向上が期待できる
会社の役員・従業員から後継者を選ぶことで、役員・従業員の士気向上が期待できるといったメリットもあります。
親族でない第三者へ事業承継をすることで、自分にもチャンスがあるかもしれないといった期待から、他の役員・従業員の士気が向上することがあります。こうした士気向上は、その後の仕事のパフォーマンスに影響し、会社の成長へと繋がることもあります。
このように、従業員承継にもたくさんのメリットがあります。